副院長兼整形外科部長 毛利 良彦 ご存知のように、日本の高齢化は他のすべての国を上回るスピードで進展しています。射水市の65歳以上の高齢化率も29.2%と全国平均の26.7%を上回っており、健康上問題がない状態で日常生活を送れる期間、すなわち健康寿命を伸ばすためには、運動器の障害によるロコモティブシンドロームや筋力、筋量の減少によるサルコペニアの予防が大きな問題となっています。 中高年の患者さんの膝関節痛の原因として最も多いのは、ロコモティブシンドロームの原因の一つでもある変形性膝関節症です。この病気は加齢に伴い、膝関節のクッションである半月板や関節軟骨がすり減って進行していきます。初期症状は膝のこわばりや動作時の痛みで、進行すれば歩行時や階段昇降時の痛み、膝関節の動きの制限、腫脹、不安定性が生じます。診断はレントゲン、CT検査、MRI検査などで行います。 治療方法は、消炎鎮痛剤の投薬、湿布、関節内注射、装具装着、筋力訓練を中心としたリハビリテーションを組み合わせて行います。すり減った軟骨は元の状態には戻りませんが、病気の進行を遅らせて症状を軽減させる効果があります。また、日常生活においては、肥満の方は体重の減量を行い、正座をできるだけ避けていただき、なるべく洋式の生活を心掛けていただくことが重要です。病気が進行し、歩行時の痛みが軽減せず、日常生活に大きな支障をきたす場合には、患者さんの年齢や症状などを考慮して関節鏡や骨切り術、人工関節置換術などの外科的療法が選択されます。 膝関節の痛みのために日常生活に支障があるとお困りの方は、整形外科へ気軽にご相談ください。
副院長兼整形外科部長 毛利 良彦
ご存知のように、日本の高齢化は他のすべての国を上回るスピードで進展しています。射水市の65歳以上の高齢化率も29.2%と全国平均の26.7%を上回っており、健康上問題がない状態で日常生活を送れる期間、すなわち健康寿命を伸ばすためには、運動器の障害によるロコモティブシンドロームや筋力、筋量の減少によるサルコペニアの予防が大きな問題となっています。
中高年の患者さんの膝関節痛の原因として最も多いのは、ロコモティブシンドロームの原因の一つでもある変形性膝関節症です。この病気は加齢に伴い、膝関節のクッションである半月板や関節軟骨がすり減って進行していきます。初期症状は膝のこわばりや動作時の痛みで、進行すれば歩行時や階段昇降時の痛み、膝関節の動きの制限、腫脹、不安定性が生じます。診断はレントゲン、CT検査、MRI検査などで行います。
治療方法は、消炎鎮痛剤の投薬、湿布、関節内注射、装具装着、筋力訓練を中心としたリハビリテーションを組み合わせて行います。すり減った軟骨は元の状態には戻りませんが、病気の進行を遅らせて症状を軽減させる効果があります。また、日常生活においては、肥満の方は体重の減量を行い、正座をできるだけ避けていただき、なるべく洋式の生活を心掛けていただくことが重要です。病気が進行し、歩行時の痛みが軽減せず、日常生活に大きな支障をきたす場合には、患者さんの年齢や症状などを考慮して関節鏡や骨切り術、人工関節置換術などの外科的療法が選択されます。
膝関節の痛みのために日常生活に支障があるとお困りの方は、整形外科へ気軽にご相談ください。
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