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平成28年10月 糖尿病の合併症

内科部長 堀 宏之

 糖尿病は、長年の高血糖により全身の合併症を引き起こす病気です。合併症については、「細小血管障害」と「大血管障害(動脈硬化症)」とに大きく2つに分けられます。

 「細小血管障害」は糖尿病に特異的なもので、毛細血管が豊富な臓器に起こりやすく、目の網膜(網膜症)・腎臓(腎症)・全身の末梢神経(神経障害)が3大好発部位です。いずれも、血糖コントロールが不良のまま経過するうちに徐々に進行します。網膜症は視力障害や失明を引き起こし、腎症は慢性腎不全から血液透析が必要となり、神経障害は手足のしびれやこむら返り、下痢や便秘、進行した場合は足の切断に至る場合もあります。血糖コントロール不良の期間が、長ければ長いほど発症のリスクが高まります。

 「大血管障害(動脈硬化症)」は動脈硬化に由来するもので、細小血管障害と違って糖尿病に特異的なものではありません。ただし、糖尿病があると動脈硬化は進行しやすく、そのため代表的な動脈硬化性疾患である虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)と脳血管疾患(特に脳梗塞)の発症リスクが高まります。また、足の動脈が詰まる「閉塞性動脈硬化症」や大動脈解離といった恐ろしい疾患の原因となります。

 糖尿病の治療は、これらの合併症を避けるために必要です。お悩みの方は気軽にご相談ください。

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