現在の位置:ホーム 過去の健康コラム > 平成27年8月 腰部脊柱管狭窄症について

平成27年8月 腰部脊柱管狭窄症について

整形外科部長 毛利 良彦

 わが国は、これまでに経験したことのない超高齢社会を迎え、それに伴い慢性的な腰痛や下肢痛を訴える患者さんが増えていますが、その原因の一つとして腰部脊柱管狭窄症があります。最近では(敬称略)みのもんた、桂歌丸、水前寺清子、高田純次など有名人が手術を受け、この病名が広く知られるようになり受診される方も増えてきています。

 腰部脊柱管狭窄症は、腰椎(腰部の背骨)の内部にある神経通路が狭くなることで、神経や血管が圧迫されて症状が出現する疾患です。狭くなる原因は、背骨が変形したり、椎間板が膨らんだり、靱帯が厚くなったりと、加齢に伴う変化が主なものです。老化現象の一つで、年をとると多かれ少なかれ脊柱管は狭くなっていきます。代表的な症状は、腰痛、下肢のしびれや痛みに加えて、普段はなんともないが、歩き出すと足がしびれて長い距離が歩けないという間欠跛行(かんけつはこう)があります。進行すると足先が持ち上がらない、階段でつまずく、スリッパが脱げやすいなど足に力が入りにくくなり、さらに悪化すると、排尿の障害や便秘などの異常が起こってきます。

 検査は、レントゲン写真である程度は推測できますが、より詳しく診断するためにはCT、MRIや脊髄造影などが必要となります。下肢の動脈がつまって血行障害を生じた時にも間欠跛行が起こりますので、原因を正確に調べることが必要です。手術ではない治療としてはリハビリテーション、コルセット、神経ブロックや脊髄の神経の血行を良くする薬などがあります。しかし、狭くなった脊柱管は自然に改善することはなく、歩行障害が進行し、日常生活に支障が出てくる場合には手術も考えることとなります。

 最近は内視鏡を使った低侵襲手術も行われています。腰痛、下肢痛、間欠跛行などの症状でお困りの方は気軽にご相談ください。

現在の位置:ホーム  > 過去の健康コラム  > 平成27年8月 腰部脊柱管狭窄症について