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平成26年3月 膀胱の病気あれこれ② 膀胱がん

泌尿器科医師 萩中 隆博

 はじめに、泌尿器科で扱うがんには腎(細胞)がんや腎盂・尿管がん、膀胱がん、最近急速に増加している前立腺がん、そして子供や青壮年に好発する悪性の精巣腫瘍などがあります。

 膀胱がんは腎盂・尿管がんとともに尿路上皮がんといわれ、膀胱の粘膜(上皮)より発生する悪性腫瘍で、最も頻度の高いがんの一つで中高年層に好発します。初期には自覚症状がないことが多く、血尿が唯一の症状と言われ、超音波検査やCT検査で偶然見つかることもあります。進行すると血尿のほかに頻尿や排尿痛、排尿困難などを認めるようになり、診断は膀胱鏡検査や尿細胞診で行います。

 早期に見つかると浸潤がない表在性がんのことが多く、侵襲の少ない内視鏡手術で治療が可能です。しかし、発見が遅れると膀胱筋層から周囲にまで広がる浸潤性がんや転移性がんとなり内視鏡手術では切除しきれず、侵襲の高い治療が必要になります。また、膀胱を摘出すると尿路変向術の併施が必要となり、膀胱を残したい場合や、がんが膀胱外に広がっている場合は化学療法(抗がん剤の注射)や放射線療法などを行います。

 治療方法によりその予後や日常生活の快適さが大きく左右されます。大切なのは膀胱がんの発見には血尿が唯一の手掛かりだということです。排尿時に血が混じったなと思われたら早期に泌尿器科を受診されることをお勧めします。

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