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平成26年1月 糖尿病網膜症について

眼科部長 舘野 靜佳

 「糖尿病網膜症」は糖尿病で最もよくみられる合併症の一つであり、糖尿病患者さんの30~50%がこの病気を合併し、そのうち10%の方が重症で失明の危険にさらされる怖い病気です。

 眼には光や色を感知する神経がしきつめられた網膜があり、その機能を維持するために細かい血管が密集しています。血糖の高い状態が続くと血管がもろくなり、酸素や栄養が不足して網膜の破壊がもたらされ、糖尿病網膜症となります。

 糖尿病網膜症の発症あるいは進行の予防には、まず糖尿病自体の内科的治療が必要です。網膜症の合併率は、糖尿病になってからの年数と血糖のコントロールによって大きな差があります。網膜症が悪化すると、糖尿病のコントロールに加えてレーザー治療や手術などの眼科的な治療が必要になります。眼科的な治療は、網膜症の活動性を押さえて増悪を防ぐことが目的であり、もとの健常な網膜に戻せるわけではありません。つまり、初期の段階で進行が止まるようにすることが何より大事なのです。

 糖尿病網膜症は初期には自覚症状がありません。自覚症状が現れた頃には手遅れということもあります。治療が必要な時期を見逃さないために、定期的に眼底検査を受けることをお勧めします。

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