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平成24年12月 RSウィルス感染症

小児科部長 長森 万里子

 RSウィルス感染症は、RSウィルスの感染により、鼻汁やせきなどの症状を呈する病気で、一年を通してみられますが、特に冬に流行します。母体からの移行抗体が存在する乳児期早期であっても感染し、生後1歳までに半数以上が、2歳までにほぼ100%の人がRSウィルスに感染し、その後、生涯にわたり何度も繰り返し感染します。

 症状は、発熱、鼻汁からはじまって、その後せきが出現します。多くは数日でよくなりますが、細気管支炎や肺炎の状態になるとゼイゼイいったり、呼吸数が増えたり、チアノーゼを呈することもあります。生後1か月未満では、無呼吸発作を起こすこともあります。生後3か月未満の乳児や低出生体重児、心肺に基礎疾患がある場合などは重症化のリスクが高くなるので注意が必要です。入院が必要となることも少なくなく、日本全体では年間2~3万人の入院があると推定されます。

 しかし、RSウィルス感染症に対する特異的な治療方法は確立されておらず、対症療法が中心です。薬物療法や、状態によっては酸素投与なども行われますが、脱水にならないようにこまめに水分をとったり、鼻汁吸引を行うことも有効です。

 RSウィルスの主な感染経路は、飛沫感染と接触感染です。感染力が強いので、手洗いの励行や消毒の徹底が大切です。

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