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平成24年8月 小児スポーツ障害について

整形外科医師 三上 悠

 近年、プロスポーツの隆盛とともに、子どものスポーツ活動に関心が高まっていますが、競技となると子どもだけでなく両親やコーチなども試合の勝敗に固執し、過度の期待から練習量が多くなり、子どもへの負担が掛かりやすいという現状があります。

 しかし、スポーツを開始する小児の年齢は人の成長期に当たり、骨格的に未成熟で身長や体重などに個人差が大きく、小児における体格の差は筋力と持久力にそのまま反映するため、体格の良い子に練習の量や質を合わせると、小さい子の運動負荷は必然的に増大します。

 また、小児には①骨端線(いわゆる成長線)が存在する、②骨よりも靭帯・腱が強い、③軟骨が未成熟である、④成長過程にある、といった特徴があるため、スポーツにより応力が集中すると力学的に脆弱な部位に負担が増加します。そしてこれらにより様々な症状のスポーツ障害を引き起こします。

 スポーツ障害の代表的な例は、野球肘、リトルリーグ肩、テニス肘、オスグッド病(膝の障害)、シンスプリント(すねの障害)等があります。これらの障害は明らかな受傷機転はなく、スポーツのやりすぎが原因の『使いすぎ症候群 over use syndrome』であることがほとんどなので、適切な時期に安静をとり、正しい治療を行う必要があります。

 ここで、障害を放置したままスポーツ活動を続けると、痛みが残ったり、関節が曲がらなくなったりと生涯にわたって後遺症を残すこともあるので注意が必要です。

 スポーツを続けているお子さんに何か異常が見られた場合は、気軽にご相談ください。

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