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平成24年7月 急性虫垂炎(盲腸)について

外科医長 小島 博文

 皆さん、『盲腸(もうちょう)になった』という言葉は聞かれたことがあると思いますが、医学的には『急性虫垂炎(きゅうせいちゅうすいえん)』が正式な病名です。急性虫垂炎は小児に多く発症しますが、小児に限らず高齢者まで誰にでも起こり得る疾患です。また、昔は「スイカやブドウ、メロンなど果物の種を飲み込むと盲腸になる」と言われる事がありましたが、これは迷信であり、果物の種の誤飲と急性虫垂炎には因果関係はありません。

 『虫垂』は解剖学的には大腸の一部で、右下腹部にある盲腸から出るひも状の臓器です。正常な虫垂は内腔の径が2~3mm程度しかなく、この内腔に硬い便(糞石)や異物などが詰まると、内腔が閉塞し炎症が起こる原因になると言われています。虫垂炎の典型的な症状としては、37.5度前後の微熱、吐き気、右下腹部痛があります。特に腹痛については、最初は上腹部痛で発症し、徐々に痛みが右下腹部に移動してくるという特徴があります。

 治療については、炎症が軽度な場合には抗生物質の投与もありますが、基本的には外科的切除(手術)が最も確実かつ安全な治療法です。また、急性虫垂炎は非常に頻度の高い病気のため、一般に軽い病気と見られる傾向があります。しかし、炎症が重度になると腹膜炎や敗血症を起こし、適切な治療を施さなければ命に係わる危険があります。

 お腹が痛いと感じたら早めに当院を受診されることをお勧めします。

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