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平成20年11月 新しい早期胃がん治療について

内科医長  堀  幹 夫

 胃がんに対する治療法は最近めまぐるしく進化しています。今回は胃カメラ(内視鏡)を用いた胃がん治療についてお話します。胃がんは原則的に胃の内側(粘膜側)から発生し、外側(筋肉層側)向かって進展します。粘膜内にとどまる早期胃がんを対象に、当院では内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)を行っています。この治療のメリットとしては「胃を切ることなく、がんを切除する」ことにあります。それは、すなわち術後の生活の質(QOL)の維持や、入院期間の短縮にもつながります。従来からの内視鏡的粘膜切除術(EMR)と比べ、ESDの長所は切除範囲に制限がないことが挙げられます。言葉をかえると広範囲のがんを一括切除することができ、術後の評価がより正確にできるようになりました。
  しかし、全ての胃がんがこの治療の適応になるわけではありません。細かい適応については割愛させていただきますが、ESDはあくまで内視鏡治療であり、胃の外側に進展した(進展している可能性がある)がんに対しては手が出せず、その場合は開腹手術や化学療法の適応となります。内視鏡手術の適応となる手術は、検診や人間ドックなどの症状のない(少ない)状態で発見される早期胃がんです。そのためにも日々の定期チェックが大切であると言えます。検診で異常を指摘されたり、少しでも胃の症状がある方は一度胃カメラ検査を受けるよう心がけてください。

(広報いみず 平成20年11月号より転載)

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